皆さんは三好長慶という人物を知っていますか。
歴史の授業では、ほとんど名前が出てこないので知名度はそこまでないと思います。
そこで、三好長慶について少しでも興味を持って頂けるように解説していきたいと思います。
三好長慶の要約
先ずは三好長慶がどういった人物か簡単に要点をまとめてみます。
三好氏とは
三好長慶の属性
- 若くして三好氏の当主になる。
- 畿内のほとんどを掌握する。
- 弟たちと仲がよく家族思い。
三好長慶の敵
三好長慶については、こんな風にまとめられると思います。
これより具体的に見ていきたいと思います。
三好長慶
三好長慶という人物を見ていく上で先ずは、三好氏がどういった一族なのか知っておく必要があります。
細川氏との関係と家督相続
三好氏は元々細川氏という大名家の一家臣でありました。
細川氏は室町幕府を補佐する管領という役職を与えられていました。そのため室町時代を語る上では外せない存在です。
歴史の授業で習うであろう応仁の乱の中心的な原因としても細川氏は関係しています。
また、管領であるため細川氏の家柄は当時武家の中では名門であり格式の高い家でした。
三好氏は現在の徳島県、当時の阿波に領地を持っていました。さらに三好長慶の時には、権力が既に大きく幕府がある山城までも影響力を持っていました。
父である三好元長もそれなりに優秀な人物であったと思われます。
そんな父三好元長は、その力を恐れた同族の三好政長らによって扇動された一向一揆によって殺されてしまいます。
これにより三好長慶は若くして家督を継ぎ、これより本格的に活躍していきます。
三好長慶の高い能力
最終的な結果だけをみると三好長慶は、織田信長よりも先に畿内を掌握して天下を手に仕掛けていました。
さらに優秀な弟たちと問題児の松永久秀をうまく使って、勢力を拡大していたりと能力の高さが伺えます。
三好長慶の能力を分かりやすく見ていくために、
細川氏乗っ取り
勢力を拡大
の二つの点から三好長慶の能力を見てみたいと思います。
細川氏乗っ取り
三好長慶が家督を相続したころ、父を殺した一向一揆は益々手がつけられない状態になっていました。
そんな時に当時の12歳であった三好長慶は、一向一揆と和睦に成功させています。
しかし、一部の一向一揆衆はそれに応じず、一部とは戦をすることになります。
初めは負けてしまったのですが、結果的には全滅させています。
この事柄から三好長慶の若さにも関わらず当主として十分に機能していたことがわかります。
当主として活躍していた三好長慶ですが、父の政敵であった三好政長と対立を深めることになります。
そして事あるごとに邪魔のような行動をする三好政長をなんとか排除したいと考えていました。
そこで三好政長を打つための口実を生み出すことに成功し排除を実行しようと考えました。
しかし当主である細川晴元が許可を出さなかったため三好長慶は、細川晴元も同じく敵であるとして攻めることにしました。
結果三好長慶が勝利し、畿内の細川氏の支配は崩壊し三好氏の支配に変わりました。
このように相手が将軍の補佐という立場でありながら巧みに戦い抜いて権力をものにしたところが三好長慶の高い能力の見所です。
勢力を拡大
ここからはもう一つの視点から三好長慶の能力をみていきます。
当主の細川晴元をおい出した三好長慶でしたが、細川晴元と将軍である足利義晴は密接に関係していたため将軍家とも対立することになります。
そこで三好長慶は混乱を収めるために将軍家と交渉します。
結果、将軍は足利義輝になり三好氏は将軍家の直接の家臣となり三好氏の地位向上になり政治は三好氏が執り行うことになります。
しかし、元当主の細川晴元が周りの古くからの大名と連携し、三好長慶を攻撃してきます。
それらには丹波の波多野氏や近江の六角氏などがあり、これらは旧時代からの将軍家の補佐たちでした。
そのため新時代と旧時代の戦いという構図になっていました。
将軍家もそれに乗じて三好長慶と再び敵対します。
しかし三好長慶はこれらすべてと戦い勝ち抜き、より政治権力を手にすることになりました。
このように三好長慶は他とは違う圧倒的な強さと見方をうまく使うという強みがあったと思います。
これらの活躍には悪名高い松永久秀が多く関わっています。
松永久秀が悪名高い理由として将軍家と戦っていたということも原因として考えられます。
そんな彼に関することはこちらにまとめています。
若くして権力を獲得する力
味方をうまく使って勝利を重ねる力
これらが三好長慶の優秀なところであるとまとめられます。
権力を取るべくして取った人物であると思います。
三好長慶の最後
ここまで華麗な活躍できる力を手に入れた三好長慶でしたが、彼の最後は悲惨なものでした。
歴史を見ても分かるように大きくなりすぎた力は自然崩壊してしまうのです。
三好長慶の信頼していた弟たちが次々と急死していったのです。
これには裏で松永久秀が関係していると言われています。
実際に三好長慶は信頼していた弟を松永久秀の言葉で殺してしまいます。
優秀な人材を次々に失った三好氏はどんどん松永久秀に虫歯れていきます。
最期には彼も病になり最終的には病死しています。
以上で三好長慶についてのまとめは終わりです。
彼の能力の高さは最も注目されてもいいと思います。
これを読んで少しでも興味を持っていただけたら幸いです。